世界大百科事典(旧版)内のethnomycologyの言及
【キノコ(菌∥蕈∥茸)】より
…一方では魔性の生き物として恐れられ,一方では不老長生の霊薬とされ,あるいは幸福の使者とされ,ときにはおとぎの国,夢幻の世界に誘う神秘の生き物とされる。アメリカのモルガン商会の総裁であったワッソンR.G.Wassonは,趣味から取り組んだキノコにまつわる民俗学的研究を発展させて,キノコ民俗学ethnomycologyの分野を開拓した。ワッソンの研究はメキシコの山岳地帯に住む原住民に伝わる幻覚性キノコに伴う風習について,またインドのバラモン教の聖典《リグ・ベーダ》にある神にささげる聖なる供物ソーマについて考証をすすめ,これがベニテングタケであるという独創的な説を発表した。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」