世界大百科事典(旧版)内のexocytosisの言及
【エクリン腺】より
…光学顕微鏡によって観察した場合に分泌物が細胞体を傷つけずに外へ出る分泌方式を総称して漏出分泌(エクリン分泌eccrine secretion)と呼んできた。しかし,電子顕微鏡での観察によって,漏出分泌は開口分泌exocytosisと透出分泌diacrine secretionに分けられるようになった。開口分泌はおもにペプチドやタンパク質を分泌する細胞にみられ,限界膜を覆った分泌顆粒が細胞の表面に近づき,ついで限界膜と細胞膜が癒合し,癒合点が開口し,顆粒内容物が外へ出る様式である。…
【細胞】より
…代謝系の酵素群は一様な分布をせず,効率のよい分業と流れ作業の工程ができ上がっている。このような膜系の構造と機能は,エクソサイトーシスexocytosis(細胞外への物質の放出)やエンドサイトーシスendocytosis(細胞内への物質の取り込み)の場合によく調べられており,GERL系(ゴルジ体Golgi apparatus→小胞体endoplasmic reticulum→リソソームlysosome)によってよく表されている。GERL系の各部分,粗面小胞体膜と滑面小胞体膜,ゴルジ体の膜系と小胞,食作用にともなうリソソームと食胞,分泌過程における分泌顆粒(かりゆう)と細胞膜の融合など一連のダイナミックな膜流動を行い,絶えず膜系の新生と再生をともなっている。…
【腺】より
…(3)漏出分泌eccrine secretion 光学顕微鏡的には,分泌物が細胞体を傷つけずに外へ出るものを総称して漏出分泌といってきたが,電子顕微鏡的には次の二つに分けられる。(a)開口分泌exocytosis 限界膜をかぶった分泌顆粒が細胞の表面に近づき,ついで限界膜と細胞膜が癒合し,癒合点が開口し,顆粒内容物だけが外へ出る様式である。脳下垂体前葉の各種細胞,膵臓の内外分泌腺細胞,唾液腺の漿液細胞など多数のタンパク質性分泌腺でこの形式が認められる。…
※「exocytosis」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」