世界大百科事典(旧版)内のFallmerayer,J.P.の言及
【ギリシア】より
…【編集部】
[オスマン帝国時代から近代ギリシア誕生まで]
今日のギリシア人の起源については長い論争史がある。18世紀に親ヘレニズム思想に浸ってギリシアを訪れた西欧の知識人(C.H.L.プックビルなど)は,〈古典古代〉にゆかりある土地で出会う人びとに古代ギリシア人の面影を見いだして胸とどろかせたものだが,19世紀の中ごろドイツのビザンティン学者ファルメライヤーJakob Philipp Fallmerayer(1790‐1861)は近代ギリシア人=スラブ末裔説を提起して論争をひきおこした。ファルメライヤー説はその後の研究で否定されはしたものの,近代ギリシア人の形成期についてはいまなお論争が絶えない(一部の学者は7~8世紀のギリシア語の方言の中にすでに近代ギリシア語的要素を認めている)。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」