世界大百科事典(旧版)内のFlorin,R.の言及
【気孔】より
…コケ植物では,ツノゴケ類の胞子体に気孔がみられ,ゼニゴケ類などでは配偶体に気室air chamberがつくられ,細胞壁の垂直方向の割れ目が呼吸口として開口する。フロリンR.Florinは裸子植物の気孔の構造を比較研究し,その形成過程に2型あることを明らかにしたが,その差が裸子植物の系統分化の過程と一致していることを示した。このように,気孔の形成過程と植物の類縁との関連も重視されている。…
【裸子植物】より
…すでにソテツ類,シダ種子類およびシダ類の類縁性は,オリバーとスコットのシダ種子類の設定のときに示唆されていた。もう一つの裸子植物の大きな群,球果類については,1948‐51年にフローリンR.Florinが,コルダイテスとの類縁性を二畳紀からジュラ紀にかけての多くの化石の研究により提言した。いっぽう,ベックC.B.Beckによる前裸子類(原裸子(げんらし)植物ともいう)の発見(1960)により,ソテツ系,球果系ともにそれぞれ原裸子植物のアネウロフィトン目とアルカエオプテリス目から由来するという提唱もあり,裸子植物の系統については単元論,二元論をめぐり,現在でも論議が続いている。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」