世界大百科事典(旧版)内のFord,E.B.の言及
【工業暗化】より
…イギリスでは19世紀末すでに多くの昆虫学者が気づいていたが,なぜ増加するかは明らかでなかった。1930年以後になってフォードE.B.FordやケトルウェルH.B.P.Kettlewellにより,工業化以前は黒化型遺伝子は突然変異としてひじょうに低い頻度でしか存在しなかったが,工業化で地衣に覆われた樹木の幹などが汚れるとそこに止まった黒化型は鳥に捕食されにくくなり,したがって自然淘汰に有利となり急激に増加したことを明らかにした。 よく知られた例としてオオシモフリエダシャクがあり,マンチェスターでは1848年には黒化型はきわめてまれであったが50年後の98年には集団の95%を占めるに至った。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」