世界大百科事典(旧版)内のframeofreferenceの言及
【世代】より
…一般には,出生期をほぼ等しくする年齢層,したがってほぼ同じライフサイクルに属す〈同年齢集団cohort〉を指し,それぞれ33年余の時間幅をもつ未成年,壮年,老年の3世代が一つの〈時代century〉を構成するとされているが,このような生理学的規定だけでは十分でない。この〈同年齢集団〉に属す人々が,その人間形成期,とくに政治意識の形成期――通常それは10歳代の後半か20歳代の前半――において,同じ歴史的出来事や政治文化を体験し,希望や失望を共感するなかで,世界観やライフスタイルの土台となるような〈準拠枠組みframe of sekaidaihyakka_reference〉を共有するにいたるとき,〈純粋に質的にのみ体験される内面的時間〉としての世代が生まれるのである。 このような意味での世代が歴史に登場したのは,18世紀中葉以降の急激な社会変動の進展によって,統一的な価値観や規範が解体し,親の代から子の代への文化の継承や社会化が動揺しはじめた時期においてである。…
※「frameofreference」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」