世界大百科事典(旧版)内のFranco-Provençalの言及
【フランス語】より
…オック語圏の北限はおおよそ,ジロンド河口に始まり東進しながら北上し,リヨン市より南でローヌ川を横断してアルプス山脈に至る線によって示される。この線の東の部分の北側には,オイル語圏とオック語圏に挟まれるようなかっこうでフランコ・プロバンス語franco‐provençal圏(スイスの西部諸州(いわゆるスイス・ロマンド地方),イタリアのバレ・ダオスタ州をも含む)が位置している。ここでもオイル語圏同様,共通フランス語の勢力が都市部を中心に強く及んでいる。…
【ロマンス語】より
…
[分類・分布]
ロマンス語の分類に関してはさまざまな試みがなされているが,19世紀末に死滅したダルマティア語(かつてアドリア海東岸に分布)を今日使用されているロマンス語に加えたうえで,次のような分類が考えられる(配列順序はヨーロッパにおける分布をおおよそ西から東にたどったもの)。(1)ポルトガル語,(2)スペイン語,(3)カタロニア語(カタルニャ語,カタラン語とも),(4)オック語(オクシタン(語)とも),(5)フランコ・プロバンス語Franco‐Provençal,(6)フランス語,(7)レト・ロマン語(レト・ロマンス語とも),(8)サルジニア語(サルデーニャ語とも),(9)イタリア語,(10)ダルマティア語Dalmatian,(11)ルーマニア語。これらの〈言語〉はいずれもいくつかの地域的な変種(方言)を含んでいるが,(1)(2)(3)(6)(9)(11)のように超局地的な共通語(標準語)の確立している言語と,そのような標準語をもたない(4)(5)(7)(8)(10)のような言語とがある。…
※「Franco-Provençal」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」