世界大百科事典(旧版)内のFriedrich,K.の言及
【啓蒙絶対主義】より
… 啓蒙絶対主義の思想的源流のひとつは,フランスの重農主義者が唱えた〈合法的専制主義despotisme légal〉に見いだされるが,その意味するところは,君主を啓蒙して〈自然の理法〉を信奉せしめ,独裁権力による立法活動を通じて,伝統的な諸特権を排除することにより,この自然法則を社会に貫徹させることにあった。ドイツのバーデン大公カール・フリードリヒKarl Friedrich(1728‐1811)が,単一税としての地租の導入や大農業経営の育成をはかったのは,この思想の直接的影響である。〈君主は国家第一の僕(しもべ)〉というスローガンで有名なプロイセンのフリードリヒ2世は,宗教的寛容や教育改革,司法制度の近代化など,一連の開明的な政策をとったが,その目的は,何よりも,国家的功利主義による殖産興業・富国強兵の実現にあった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」