世界大百科事典(旧版)内のGanttbonusplanの言及
【賃金形態】より
…ただ企業経営者にとっては,一般的に労働者が労働給付量をできるだけ増大させなければ,標準賃率に見合う賃金収入を確保できないように,労働給付と賃率を結び付けることを理想としてきたし,一方労働者と労働組合は,労働給付量を制限し,賃金水準を引き上げ,労働給付と賃金収入の関係を労働者に有利に導くことを政策的理想としてきた。 たとえば,F.A.ハルシー,J.ローワンの時間割増制(ハルシー=ローワン・システム),テーラーの差別出来高制(〈科学的管理法〉の項参照),ガント=エマソンの賞与制(ガント・ボーナス・プランGantt bonus plan),ビドーの点数制など一連の近代的能率給の諸形態は,賃金収入が産出高=労働給付量にくらべて相対的にわずかしか増加しない方式(自動的な単価切下げ)か,種々の異なった産出高=労働給付水準に応じて収入が変化する方式(〈課業〉〈標準時間〉をてことした能率規制)の二つに分類されるが,いずれも資本の賃金支出に対応する労働者の労働給付が賃金コストの切下げに結びつくように設計されたものである。 このように近代的能率給は,企業経営が望ましい労働能率(標準作業量,標準作業時間)を確保し,それを労働者に強制するという機能をもっているが,労働能率は別の方式によっても十分に確保することができるようになる。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」