世界大百科事典(旧版)内のGeisericの言及
【バンダル王国】より
…しかし実際には部族としてのまとまりは弱く,ローマ領アフリカの社会を変革する力をもつものでもなく,むしろこの王国は既存の体制を利用して急速に浮上した専制的支配者の国家,つまりローマ帝国そのものの分身にほかならなかった。 王国の実質的な建設者として重要な役割を果たしたのはガイセリックGeiseric王(?‐477。在位428‐477)であるが,429年に彼に従ってジブラルタル海峡を渡った部族民集団は,北ドイツやハンガリー地方からの長い移動の途次逐次合流した多様な部族民によって構成され,軍事指導者としてのガイセリック個人への帰服者の集団へと変質していた。…
※「Geiseric」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」