世界大百科事典(旧版)内のgemeinesDeutschの言及
【ドイツ語】より
…しかし,しだいに各官庁の間の交流による言語の均一化が起こり,官庁語は有力な官庁を中心にして地方ごとにまとまりを示すようになる。このようにして,とくに,ウィーンにおけるハプスブルク家の皇帝官庁で用いられる官庁語は大きな影響力をもち,バイエルン,オーストリアを中心にしてドイツ東南部地方に,共通ドイツ語gemeines Deutschと呼ばれる比較的均一な通用語が生まれ,のち18世紀中ごろまで存続することになる。16世紀の宗教改革の時代に入り,ドイツ語による宗教論争に関する出版物が人々の間に流布するが,1522年のM.ルターによるドイツ語訳新約聖書(《ルター訳聖書》)は,その民衆の言葉に即したわかりやすさ,語彙選択の幅の広さなどの理由により,印刷術によって,短期間のうちに前例のないほどに全ドイツに広まった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」