世界大百科事典(旧版)内のGeschwind,N.の言及
【機能局在】より
… さて大脳半球の機能の左右差については,スペリーR.W.Sperryらによる分離脳の研究で,右半球が音楽のメロディや顔や絵や地図の認識など非言語的機能を分担していることが明らかになった(1962)。またゲシュウィントN.Geschwindはいろいろな失語症や失行症が各領野間の繊維結合の切断によって起こる離断症候群であることを示した(1965)。これによって,高次の精神機能の多くが1個の中枢ではなく,数多くの領野間の連絡によって成り立つ複雑なシステムによって営まれていることが明らかになった。…
【神経心理学】より
…19世紀から20世紀初頭は局在論全盛の時代であったが,20世紀に入ってからは局在論に対して全体論からの厳しい批判が行われた。しかし,1962年に至り,ゲシュウィントN.Geschwindらによる離断症候群の発見があって以来,スペリーR.W.Sperry,ガッツァニーガM.S.Gazzanigaらによって局在論が見直され,再び全盛時代を迎えている。しかし,脳の局在障害による症状は直ちに脳のその場所の局在症状のみを表すものではなく,関連する脳の他の部位の機能障害とこれらの障害に対する代償作用を含むものである。…
※「Geschwind,N.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」