世界大百科事典(旧版)内のGryphaeaの言及
【定向進化】より
…古くから定向進化の好例とされてきた古生物がいくつかある。定向進化論者は,ジュラ紀のカキ類グリフェアGryphaeaは有用の限界を越えて過剰に殻が巻き絶滅に追いこまれたとし,氷河期の巨大な角をもつオオツノジカ,上顎の犬歯が極度に発達した剣歯虎(けんしこ)(スミロドン)も非適応的進化の産物であって,自然淘汰説では説明できないとした。しかし,最近の研究はいずれもその解釈には否定的で,例えばグリフェアはより充実した化石記録によって逆に巻きがゆるむ方向に進化したことが明らかにされたし,オオツノジカの角は性淘汰で,剣歯虎の犬歯は力学的に検討されて機能的な意味があると説明されるようになった。…
※「Gryphaea」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」