世界大百科事典(旧版)内のH関数の言及
【統計力学】より
…この非線形微積分方程式はマクスウェル分子に対しては解け,マクスウェルの結果と一致する粘性率と熱伝導率を得た(ただし,熱伝導率ではマクスウェルに計算違いがあった)。ボルツマンは第2法則の解析的証明として,極小値がエントロピーに比例する量E=∫……∫flogfdxdydzdvxdvydvzを発見し,気体が固定壁に囲まれているときE(H関数と呼ばれる)は時間とともに減少することを証明した。これをボルツマンのH定理といい,これによりボルツマン自身はエントロピーは増大するという第2法則は証明されたと考えた。…
※「H関数」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」