世界大百科事典(旧版)内のHellespontosの言及
【アタマス】より
…ギリシア伝説のテーバイ王。2度目に迎えた妻,カドモスの娘イノが,先妻ネフェレとの子,フリクソスとヘレの兄妹を憎み,その殺害を謀ったため,2人は金毛の羊に乗り,空を飛んで逃れた。その途中,妹はめまいがして海に落ち(ヘレスポントスHellēspontos―ヘレの海―の名のおこり),兄のみ黒海東端の蛮地コルキスに着いた。のちアタマスは発狂し,イノとの間にもうけた子レアルコスを殺し,国を追われた。【水谷 智洋】…
【ダーダネルス海峡】より
…トルコ北西部,ヨーロッパとアジアを分断し,エーゲ海とマルマラ海を結ぶ海峡。呼称は,沿岸にあった古代ギリシアの植民都市ダルダノスに由来する。トルコ語名はチャナッカレÇanakkale海峡。全長約61km,幅1.2~6.4km,平均水深55m(最深部は92m)。マルマラ海の寒流とエーゲ海の暖流が海峡で激しく交錯して豊かな漁場を形成する。アジア側の町チャナッカレは漁業と缶詰工業が盛んである。 古代にはヘレスポントスHellēspontosとよばれ,14世紀までビザンティン帝国の重要な水路であったが,15世紀以降オスマン帝国が航行権を独占してきた。…
※「Hellespontos」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」