世界大百科事典(旧版)内のHennebique,F.の言及
【工場】より
… 鉄骨がまだ鋳鉄を主とするとき耐火性に難点があり,これを補強する形でコンクリートが登場し,やがてこれを主とした鉄筋コンクリート構造が工場建築でも主流となってゆく。フランスではエンヌビクFrançois Hennebique(1842‐1921)が先駆的研究をなし,トゥールコアンの紡績工場(1895)などで柱・梁・床とも鉄筋コンクリート造で窓の大きい近代工場建築の原型をすでに造り上げた。アメリカでエンヌビク構法を最初に用いた鉄筋コンクリート造工場は,ランサムErnest Leslie Ransomeにより1898年に建てられた。…
【ペレ】より
…パリのフランクリン街に建てた集合住宅(1903)は彼の設計,自身の会社の施工によるもので,初めて鉄筋コンクリートを全面的に用いた建物として知られる。彼の技術は,それまで構造家エンヌビックFrançois Hennebique(1842‐1921)や建築家ボドーAnatole de Baudot(1834‐1915)らが発展させてきたコンクリート構法を,機能性,経済性の側面から大規模に実用化したもので,20世紀の新しい建築の流れを方向づけた。建築活動は没年まで精力的に続けられ,主要作品にパリのシャンゼリゼ劇場(1913),パリ郊外ル・ランシーのノートル・ダム教会(1923),国立家具倉庫(1934),マルセイユ空港(1947)などがある。…
※「Hennebique,F.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」