世界大百科事典(旧版)内のHenriot,J.の言及
【遊戯】より
…これには,概念規定の前提となる日常用語としての遊戯がもつ,実際の意味内容の広がりの大きさが重要な一因をなしているが,加えてヨーロッパには,人間の営みのいっさい(個体レベルで1回的に生起するものから,社会・文化的に制度化されたものまで)を遊戯とみる知的伝統がある。この伝統はアンリオJ.Henriot(《遊び》)も指摘したように,人間は神の玩具としてつくられたとのプラトンの命題以来,モンテーニュ,パスカル,ラ・フォンテーヌ,ラ・ロシュフーコー,バルザックなどを経て,実存主義哲学のサルトルに至る系譜をもっているのである。こうした広がりのなかから個別科学がそれぞれ独自に対象を限定し,かつ独自の方法論で構築した多様な遊戯論を体系化するのは,将来の問題である。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」