世界大百科事典(旧版)内のKunstpoesieの言及
【民謡】より
…【徳丸 吉彦】
【日本】
[名義]
日本で民謡の語が一般化したのは近代以降である。明治中期,作家の森鷗外や英文学者上田敏などが民謡の語を使用したのは,ドイツ語のフォルクスリード,英語のフォーク・ソングの訳語としてで,国文学者の志田義秀は1906年に発表した《日本民謡概論》で,民謡とは技巧詩・芸術詩を意味するクンストポエジーKunstpoesieに対するフォルクスポエジーVolkspoesieすなわち民間の俗謡の意であると述べている。以来,前田林外編《日本民謡全集》(1907),童謡研究会編《日本民謡大全》(1909)などが出て,民謡の語は徐々に普及するようになった。…
※「Kunstpoesie」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」