世界大百科事典(旧版)内の《Laconditionhumaine》の言及
【マルロー】より
…さらに中国の広州コミューンをルポ風に描いた《征服者》(1928),密林の中の遺跡をめぐる冒険小説《王道》(1930)を発表して文名を高めた。ゴンクール賞受賞作《人間の条件La condition humaine》(1933)では,中国国民党が突如中国共産党弾圧の挙に出た1927年の上海クーデタを,映画的手法を駆使して活写し,いっそう共産主義に近い姿勢を示した。しかし,彼の主人公たちは概して,イデオロギーを信じない虚無的冒険家で,われわれを内部からむしばむ死という不条理に抗して,危険な行動に人間の尊厳を賭け,革命の教義を疑いながら革命の遂行に挺身する種類の英雄である。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」