世界大百科事典(旧版)内のLanderziehungsheimの言及
【寄宿舎】より
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[寄宿舎での人間形成]
学校における寄宿舎には,社会から相対的に隔離された環境のなかでほぼ年齢の似通った青少年たちが集団生活するために,学校側からの管理・訓育の指導方針と,寄宿生間の年長―後進の指導・被指導関係や同じ生活経験の共有による共同体構成員意識の発生などにより,一つの独特な青少年文化が作り出された。イギリスのパブリック・スクールでは,貴族,ブルジョアの子弟に信仰,学習,スポーツを通じてジェントルマン(紳士)育成が図られ,ドイツのリーツH.Lietzらによる田園家塾Landerziehungsheimでは新教育理念にもとづく人間形成が目ざされた。 日本では,明治初期の寄宿舎は多くの場合学校の経営する〈安下宿〉風で,放恣な〈書生〉気質に支配されていたが,明治中期からは自由民権運動など反体制的思想の浸透を防ぐとともに,将来のエリート層に国家への忠誠心を形成する目的をもって,寄宿舎生活への管理が強化された。…
※「Landerziehungsheim」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」