世界大百科事典(旧版)内のMéchain,P.F.A.の言及
【単位】より
… 構想の要点は,(1)地球子午線の全長を新たな測量によって確定し,その長さの1/40000000を長さの単位に選び,それをメートルと呼ぶこと,(2)メートルの1/10に相当する長さを1辺とする立方体の体積を考え,氷が融解する温度においてこの体積を占める蒸留水の質量を確定し,それを質量の単位に選び,グラーブ(のちにキログラム)と呼ぶことの二つであった。(1)のための測量は,スペインのバルセロナからパリの東をかすめてドーバー岸のダンケルクまでについて実行され,担当者ドランブルJ.B.J.DelambreとメシャンP.F.A.Méchainは,革命期の騒乱に悩まされながら1792年から6年余を費やしてこれを完遂した。一方,(2)のための実験は化学者A.L.ラボアジエを中心として92年に開始され,結晶学者アユイR.J.Haüyの協力下で着々と進められたが,ラボアジエが処刑された94年に中断され,2年後ルフェーブル・ジノーL.Lefèvre‐GineauとファブローニJ.V.Fabbroniの手で再開されて,〈氷が融解する温度において〉ではなく〈水の密度が極大となる温度において〉の質量を単位に選ぶことや,名称をグラーブからキログラムに改めることを承認して99年終結した。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」