世界大百科事典(旧版)内のmāzūtの言及
【村】より
…アラブの征服軍は支配下の農村社会には手をつけず,租税(ハラージュ,ジズヤなど)の徴収だけを唯一の目的にしていたからである。初期イスラム時代には,コプトの村長であるエジプトのマーズートmāzūtやイラク・イランの在地土豪であるディフカーンdihqānが,在地の有力者として租税の割当てやその徴収に責任を負っていた。しかし8世紀ころからアラブが地主となってむらに定着し,また官僚的な徴税機構が整うようになると,これらの村長はしだいに地方名士としての地位を喪失し,代わってシャイフと呼ばれるアラブの村長がむら社会をとりしきるようになった。…
※「māzūt」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」