世界大百科事典(旧版)内のmarzacottoの言及
【釉】より
…このスズ釉陶器の技法はやがてイスラム教徒の支配下にあったイベリア半島に伝えられ,13世紀後半からイスパノ・モレスク陶器として開花し,さらにイタリアでも模倣されマヨリカ陶器として発展をみた。マヨリカ陶器の釉は,とくにマルザコットmarzacottoと呼ぶ,ブドウの搾りかすを灰にし,これに鉛とスズの酸化物を加え,砂と水を混ぜて合成したものである。ルネサンス期にイタリアで開花した美しい絵付けのスズエナメル釉陶器は16世紀に入って堰を切ったようにアルプス以北に流出し,フランス,ドイツ,オランダでも盛んに焼成された(ファイアンス)。…
※「marzacotto」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」