世界大百科事典(旧版)内のmercykillingの言及
【安楽死】より
…さらに,病者の死期がどの程度さし迫っていることを要するか,いっさいの医療措置の打切りが許されるのか,あるいは人工心肺,鼻腔栄養,抗生物質投与などのうちのある範囲についてのみ中断が許されるのにとどまるか,など未解決の問題が多い。
[〈生きるに値しない生命〉の抹殺の危険]
重症精神障害者,重症奇形児などには〈慈悲心による死mercy killing〉を与えるべきだという〈生存無価値の生命の抹殺〉〈非任意の安楽死〉は,ナチス政権下のドイツで実行されたことがあるが,これが絶対に許されないことは,現在ではすべての人が認めるところである。医療措置を中断して人間らしい死を与えるという尊厳死・自然死の主張は,あくまでも,病者の意思に沿った彼の利益を擁護しようとするものであり,生きるに値しない生命の抹殺とは異質なものである。…
※「mercykilling」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」