世界大百科事典(旧版)内のMiller,S.L.の言及
【アミノ酸】より
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[アミノ酸と化学進化]
アミノ酸は生物を構成する基本的物質であるから,隕石の中にアミノ酸が見つかると宇宙生命の痕跡を示すものとして話題になる。1953年にミラーS.L.Millerはメタン,アンモニア,水素,水蒸気の混合気体中で放電を行ったところ,グリシン,アラニンなどのアミノ酸が得られたと発表した。これは,太古の地球上の原始気体から無機的にアミノ酸が生じえたという可能性を示すもので,生命発生の前段階の化学進化のモデルとして有名である。…
【化学進化】より
… 生命の進化の最初の段階としての化学進化という考えは,20世紀初頭に現れはじめ,A.I.オパーリン(1924,1936)やJ.B.S.ホールデン(1929)により確立された。最初のシミュレーション実験はミラーS.L.Miller(1953)によるもので,彼は始原状態における大気の組成を推定し,それに相当するメタン,水素,アンモニア,水蒸気の混合ガスを入れたフラスコ内で火花放電をさせ,簡単なアミノ酸をつくりだすことに成功した。 生命現象の基本である酵素的代謝と遺伝的複製とは,それぞれタンパク質と核酸を中心として発展し,統合されてきた。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」