世界大百科事典(旧版)内のMiller,W.H.の言及
【結晶学】より
…一方,結晶格子の概念は1824年に物理学者ゼーバーL.A.Seeberによって提唱された。 19世紀半ば近くになって,イギリスの鉱物学者ミラーW.H.Millerは対称の検討に基づいた結晶系と面指数の記号法とを確立し(1839),またフランスのA.ブラベは対称による空間格子の分類を完成した(1850)。しかしワイスの時代から既に知られていた完面像晶族と半面像晶族との差については,その理解には空間格子という枠に従って配列するところの結晶構成単位そのものの対称の研究が必要であり,この空間格子と構成単位との対称的な関係について,ドイツの物理学者ゾーンケL.Sohnckeがその一部に解答を与えたが,19世紀末にいたって,ロシアのフェドロフE.S.Fedorov,ドイツのシェーンフリースA.M.Schönflies,イギリスのバーローW.Barlowの3人によって互いに独立に建設された空間群論によって,その完全な解答が与えられ,ここにいたって古典的な結晶学が完成されたのである。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」