世界大百科事典(旧版)内のnon-Darwinianevolutionの言及
【中立説】より
…この分子進化の機構として進化,つまり置換の大部分は自然淘汰によってではなく,淘汰に有利でも不利でもない中立の突然変異が機会的浮動によって集団中に蓄積,固定することによって起こるという説が木村資生(1968),J.L.キングとT.H.ジュークス(1969)によって提唱された。これが中立説であり,キングらはnon‐Darwinian evolutionという語句も用いた。この説が起こってきた歴史的背景には,分子遺伝学の発達のほかに,当時集団遺伝学でそれまでの遺伝的荷重の理論と相反するほど多量の多型的なアイソザイム変異が見つかってきていたという事実もあり,中立説はそれら多型も,中立突然変異と機会的浮動によって維持されうるという説明を与えるものであった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」