世界大百科事典(旧版)内のortho-hydrogenの言及
【水素】より
…共有結合をつくっている1対の電子は,〈パウリの原理〉に示されるように,つねに反対方向の自転運動(スピン運動)をしていなければならないが,水素分子ではさらに核の陽子もスピンをもっており,この二つの核のスピンがどちらも同方向の場合と,たがいに反対方向のものとが存在し得る。前者をオルト水素ortho‐hydrogen,後者をパラ水素para‐hydrogenという。常温付近ではオルト水素とパラ水素の比は3対1であってほとんど変化しないが,低温になるとパラ水素のほうが生じやすくなり,極低温で磁性体を触媒に使うなどの方法によれば,ほとんど純粋のパラ水素を得ることも可能になる。…
※「ortho-hydrogen」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」