世界大百科事典(旧版)内のpelletcladdinginteractionの言及
【核燃料】より
…しかし燃料の出力を急に上昇させると,ペレットが急に膨張し,被覆管を押すことになるが,これが燃焼の進んだときに起こると,ペレットと被覆の間には核分裂生成物がたまっているので,ペレットに押されるという力学作用と核分裂生成物に腐食されるという化学作用が合わさって,被覆管の応力腐食割れstress corrosion cracking(SCC)により小さな割れ目ができて核分裂生成物のもれの原因となる。以上の現象をペレット・被覆相互作用pellet cladding interaction(PCI)と呼び,燃料棒の性能がきわめて良くなっている現在でもなお研究を要するもれの原因である。ペレット・被覆相互作用を防ぐ手段として,原子炉の出力を変化させるときに燃料棒の局部の出力が急に変化しないように運転すること,燃料棒の設計や品質管理においては後述のような注意をはらうことが行われていて,現状で使用中のもれがきわめて少なくなっているのはその努力のあらわれである。…
※「pelletcladdinginteraction」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」