世界大百科事典(旧版)内のpoweredliftsystemの言及
【高揚力装置】より
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[高揚力装置の種類]
現在使われている高揚力装置の方式には,(1)作動させると翼の断面形が変わり,これによって機の前進で翼に当たる空気の流れ方が変わって揚力が高まる方式と,(2)(1)に加えて推進用エンジンの後流を翼に流して下へ曲げ,推力の方向を斜め上向きに変えて揚力として利用するとともに,後流で翼のまわりの空気を誘導して揚力をさらに高める方式とがある。一般の飛行機の高揚力装置は(1)の方式であり,(2)の推力利用の高揚力装置はパワードリフト・システムpowered lift systemと呼ばれ,おもに短距離離着陸機に使われる。ふつうの翼のCLmaxは1.5程度であるが,(1)の方式を利用すると2~3.5程度に,また(2)の方式では4~7程度に高まる。…
【短距離離着陸機】より
…軽飛行機など小型低速機はもともと翼面荷重が小さく滑走距離が短いので,高揚力装置の強化で短距離離着陸機になりうる。しかし,中~大型機は翼面荷重を大きくしないと機の寸法が大きくなりすぎ,自重が増えて性能や経済性が悪くなるので,もともとかなり強力な高揚力装置を備えてあり,短距離離着陸機とするには,より強力な推力利用の高揚力装置であるパワードリフト・システムpowered lift systemを使う必要がある。これまで実用されたおもなパワードリフト・システムは,(1)プロペラの後流をフラップに当てて下方へ曲げるプロペラ後流変向,(2)ジェット排気を翼下面からフラップに当てて曲げるEBF(externally blown flapの略),(3)EBFの一種で,ジェット排気を翼上面に流すとフラップに沿って曲がる現象を利用したUSB(upper surface blowingの略),(4)ジェット排気を翼内に導き後縁から斜め下向きに吹き出すIBF(internally blown flapの略。…
※「poweredliftsystem」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」