世界大百科事典(旧版)内のpraedicamentaの言及
【カテゴリー】より
…アリストテレスのこの考えは,ピタゴラス学派による有限・無限,奇・偶,一・多,左・右,男・女,動・静,直・曲,明・暗,善・悪,方・矩といったもののあり方ないし分類の基本となる対概念の列挙,さらにプラトンによる有,同,異,変化,持続などの基本概念をめぐる考察をうけて展開されたものであった。カテゴリーをめぐる考察は,この後,ストア学派での整理統合をへて,さらに中世のスコラ哲学においては,プラエディカメンタpraedicamentaの名のもとに,存在,一,真,善などより普遍的な超越概念transcendentaliaとのかかわりにおいて問い深められることになる。この時代までは,カテゴリーは,つねに何らかの形で,人間の認識の基本形式であるとともに,世界そのもののあり方の基本形式でもあるものとして考えられていたが,近代科学の登場とともに,それをもっぱら人間の認識の基本形式としてとらえ,自然の世界そのものもそれによって構成されるとする考えが登場してくる。…
※「praedicamenta」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」