世界大百科事典(旧版)内のpylōnの言及
【神殿】より
…しばしばこれとならんで建てられる地上の神殿は,住宅や宮殿と同じように中央に中庭があり,神室は中庭に開いていた。
[古代エジプト]
古代エジプトの神殿は,正面に二つの塔の間に入口を開くピュロンpylōn(塔門)があり,その内に柱廊をめぐらした中庭,多柱室(ハイポスタイル・ホール)と呼ばれる列柱広間をへて,付属室をともなった聖所に達する。現存する典型的実例はカルナックにあるコンス神殿(カルナック神殿)であり,時代は下るが,エドフのホルス神殿やデンデラのハトホル神殿も保存の良好な実例である。…
【門】より
…一方,建物の一部をなす出入口には,格門,版門,歓門など各種の形式があり,それらはむしろ日本でいう扉や玄関の類型に属するが,言語としては今日でも両種の意味に用いられている。【田中 淡】
【西洋】
古代エジプトの神殿にはピュロンpylōn(パイロンpylon)と呼ぶ塔門があり,傾斜した壁面をもつ二つの台形の建物をつなぎ,その中央に戸口を設けていた。ナイル川上流に多数建造された要塞の門も,二つの塔のあいだに扉口を設ける形式をとっていた。…
※「pylōn」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」