世界大百科事典(旧版)内のRh抗原の言及
【血液型】より
…唾液などの分泌液中に認められるABH物質の量には著しい遺伝的な個体差があり,これによってヒトを分泌型と非分泌型の2型に大別することができる。分泌型
[Rh血液型]
この血液型システムに属する抗原(Rh抗原)は45種あるが,それらのうち最も基本的なものとして日常検査の対象にされるのはD,C,E,c,eの五つである(Rh血液型の遺伝にはA.S.ウィーナーの説とフィッシャー=レースR.Fisher‐R.R.Raceの説とがあり,説によって抗原構造に対する考え方も,また抗原・抗体・型の命名法も異なるが,ここではよりわかりやすいと思われる後者の説をとり,CDE命名法にしたがう)。これら五つの抗原をしらべると型の種類は18型以上にもなり,遺伝学上きわめて有力な情報を提供してくれるが,輸血など臨床医学上の目的でRh血液型をしらべる場合には,まずD抗原だけを対象とするのが通例である(その理由については後述の〈血液型と輸血〉参照)。…
※「Rh抗原」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」