世界大百科事典(旧版)内のRomeo,R.の言及
【リソルジメント】より
…それまでの研究は穏健自由主義勢力に関心を向けることが多かったが,グラムシ以降民主主義勢力内部の思想,組織,運動の研究が進み,民主派の政治指導が民衆の社会運動と同盟を結びえなかった諸問題について考察が深められた。こうした研究動向に対して,自由主義史観に立つ歴史家ロメオRosario Romeoが50年代後半から新たな問題を提起し始めた。それはイタリアにおける資本主義の発達と工業化という問題で,この点からすると北部産業ブルジョアジーが支配権を確立し,南部農民が犠牲になるのはやむをえなかったとして,グラムシを批判しつつリソルジメントの穏健自由主義的な解決を擁護したのである。…
※「Romeo,R.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」