世界大百科事典(旧版)内のRostow,W.W.の言及
【産業革命】より
… しかし,さらに20世紀後半,南北問題が深刻になると,産業革命の問題は〈工業化〉の問題として,世界史的な視野の中におかれはじめる。工業化,つまり農業社会から工業社会への移行という概念は,ロストーWalt Whitman Rostow以来,〈近代的経済成長〉つまり〈1人当り国民所得の持続的成長〉の開始の問題と結びつけられることが多くなっている。しかし,1人当り国民所得の成長を指標として,各国が同一の発展段階を次々とたどる――とくに各国の産業革命期にあたる,決定的な〈離陸take‐off〉の段階を過ぎた国は,〈持続的成長〉をもつ国,つまり開発された北の国になる――というロストー的発想では,工業化や〈持続的成長の開始〉は要するに〈各国産業革命〉の概念の言換えにすぎないともいえる。…
【テイク・オフ】より
…テイク・オフとは,飛行機が滑走路でしだいに速度を速めながら前進するうちに,ある速度にまで達すると離陸して上昇を続けるように,伝統的な社会もその変化のモメンタムがある水準に達すると急速に近代化を始めることをあらわすためにアメリカの経済学者ロストーW.W.Rostow(1916‐ )が用いた言葉である。〈離陸〉と訳される。…
※「Rostow,W.W.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」