世界大百科事典(旧版)内のRothstein,A.の言及
【報道写真】より
…名取洋之助は1932年にドイツから日本に帰り,〈日本工房〉を設立してドイツで体得したルポルタージュ・フォトの方法を木村伊兵衛,土門拳らとともに実践し,日本における報道写真の道を開くことに大きな貢献をした。 一方,アメリカにおいては,ニューヨークの貧民街を撮影してキャンペーンを行ったリースJacob August Riis(1880)や,20世紀の初めに移民収容所の悲惨な状況を撮影して社会に訴えたL.W.ハインなどが独自のドキュメンタリー・フォトの道を開きはじめ,特に大恐慌後の30年代に,R.E.ストライカーの指導のもと,FSA(Farm Security Administration=農地保全管理局)広報資料撮影のために集まった写真家たち,すなわち,W.エバンズ,D.ラング,ロスタインArthur Rothsteinらは,アメリカのドキュメンタリー・フォトの基本的な方向を打ち出したといえる。36年に創刊された《ライフ》その他の写真週刊誌では,ドイツから移住した写真家たちなども含め,多くの写真家によりジャーナリスティックな活動が続けられた。…
※「Rothstein,A.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」