世界大百科事典(旧版)内のshinglestyleの言及
【瓦】より
…これを焼成タイルに置き換えたのがタイル・ハンギングtile hangingである。19世紀後半のアメリカ合衆国東部では,壁面から屋根まで,すべて杉材のシングル(木瓦)で葺き上げてしまうことが流行し,この構法による様式をシングル・スタイルshingle styleと呼ぶ。【桐敷 真次郎】。…
【住居】より
…19世紀中ごろ,造園家ダウニングAndrew Jackson Downing(1815‐52)は,その著作活動を通じてチューダー朝およびイタリア風の建築・造園様式を紹介する一方,伝来の木造建築の特色――構造と仕上げの両面に表れたスティック(木造骨組部材)――を直接表現すべきであると説いて,アメリカ独自の木造住宅様式の創始を促した。南北戦争後は中規模住宅に新機軸が打ち出され,とくに柿(こけら)葺きの一種で,自在な平面計画とのび広がるマッス(量塊)の表現を特徴とするシングル・スタイルshingle styleは,ストートン邸(設計H.H.リチャードソン,1882‐83,ケンブリッジ)等の傑作を生んだ。19世紀末にはアカデミズムの立場からの反動が興って伝統復興を促し,この傾向はその後半世紀の間続く。…
※「shinglestyle」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」