世界大百科事典(旧版)内のStanley,W.M.の言及
【ウイルス】より
…しかしこの時期以降,ウイルス学は現在の分子生物学の発展の基盤を形づくるようになってくる。35年スタンリーW.M.Stanleyはタバコモザイクウイルスの結晶化に成功したが,このことは,結晶化したウイルスが生物か無生物かという論議をひき起こした。この問いに答えることは今日でも難しいが,スタンリーの研究は,遺伝情報の担い手である遺伝子の化学的本体の追求へと引き継がれていった。…
【タバコモザイクウイルス】より
…これが,ろ過性病原体すなわちウイルスの存在を示した最初の実験である。さらにタバコモザイクウイルスは,1935年スタンリーWendel M.Stanley(1904‐71)によって,ウイルスとして初めて結晶として取り出された。それまでウイルスは細菌と同じような微生物であると信じられていたので,スタンリーの実験結果は,ウイルスは生物であるのか,また生命とは何なのかという議論を巻き起こした。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」