世界大百科事典(旧版)内のSvearの言及
【スウェーデン】より
…その後,北方に膨張するローマ帝国との交易が盛んとなり,タキトゥスの《ゲルマニア》で文献史料上初めてスウェーデン人の祖と考えられるスウィオネス族Sviones(スベア族)が言及された。それ以降文献史料は沈黙を保ったが,6世紀中ごろにヨルダネスの《ゴート人の起源と偉業》,プロコピウスの《戦記》の中で,スベア族Svearをはじめスカンジナビア半島の諸部族について記された。5世紀末からウプサラ地方を中心に勢力をふるうスベア族は東西ヨーロッパと交易をもち,現在のラトビア付近で植民活動を続け,後の時代に拡大する交易路の礎を築いた。…
【民族大移動】より
…その一つは,移動前,ゲルマニアの東部にいた東ゲルマン諸族,次はその西部にいた西ゲルマン諸族,そしていま一つは北方スカンジナビア半島やユトランド半島にいた北ゲルマン諸族である。東ゲルマンに属する部族としては,東ゴート,西ゴート,バンダルWandalen,ブルグントBurgunder,ランゴバルドLangobardenなどが数えられ,西ゲルマンでは,フランクFranken,ザクセンSachsen,フリーゼンFriesen,アラマンAlamannen,バイエルンBayern,チューリンガーThüringerなどが,また北ゲルマンでは,デーンDänen,スウェーデンSchweden(スベアSvear),ノルウェーNorwegerなどが挙げられる。このうち北ゲルマン諸族は,前2者よりやや遅れ,8世紀から11世紀にかけ,ノルマン人の名でイングランド,アイルランド,ノルマンディー,アイスランドならびに東方遠くキエフ・ロシアにまで移動し,それぞれの地に建国したため,通常これを第2の民族移動と称する。…
※「Svear」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」