世界大百科事典(旧版)内のTalerの言及
【貨幣】より
…一方,銀貨の鋳造も続けられ,従来のデナリウス貨より重い銀貨が鋳造された。その最初の例は1203年ベネチアによって,ついでフィレンツェによって与えられ,フランスでもルイ9世治下,1260年にトゥルノア重銀貨gros tournoisが鋳造され,ついでヘンリー3世治下のイギリスでも新銀貨が鋳造され,ドイツでは1476年にハプスブルク家のジギスムント大公が量目1オンスのターラーTaler銀貨を鋳造させた。神聖ローマ帝国の権威の象徴である大型のターラー銀貨は貨幣芸術の傑作の一つであり,17,18世紀のヨーロッパ諸国で模倣され,さらに,ドルdollarの名称の起源となった。…
【銀】より
… 中世初めカール大帝(在位768‐814)のときに,1リブラ(ポンド)=20ソリドゥス(シリング)=240デナリ(ペンス)の銀本位の幣制が成立し,ビザンティン帝国やイスラムの金貨に対して,デナリウスdenarius銀貨と半デナリウス銀貨が造られた。12~13世紀に大型のグロッシェンGroschen銀貨がイタリアで造られ,ドイツの銀産額が増大した15世紀末以来,ターラーTaler貨(ヨアヒムスタール製)が造られた。これは16世紀以降各国で造られて世界貨幣となった。…
※「Taler」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」