世界大百科事典(旧版)内のvalahの言及
【ワラキア】より
… ワラキアという名称はおもに外国人によって用いられたもので,現在のルーマニア人はこれをオルト川を境にムンテニアMuntenia地方とオルテニアOltenia地方に分けて呼んでいるが,歴史上はツァーラ・ロムネヤスカTara Româneascǎ(〈ローマ人の国〉の意)と呼ばれてきた。中世このあたりに住んでいたスラブ人が,ダキア・ローマ人の子孫でロマンス語系の言葉を話す人びとをブラフ人Vlah,Valahと呼んだところからブラフ人の国,つまりワラキアという言葉が生まれ,それがビザンティン帝国や西欧へひろまったのである。ブラフ人という言葉はその時代により,(1)原ルーマニア人を指す場合,(2)一般にルーマニア人を指す場合,(3)ワラキア公国の住民を指す場合とに大別される。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」