世界大百科事典(旧版)内のWithering,W.の言及
【ジギタリス】より
…【山崎 敬】
[生薬としてのジギタリス]
その葉を乾燥して細切りしたもので,強心薬として用いる。イギリスの医師ウィザリングWilliam Witheringは,ある老婆が20種以上の薬草から成る家伝の秘薬を水腫の治療に用いていることを知り,その有効成分がジギタリスであることをつきとめ,利尿薬として紹介したのが1775年であった。現在では,ジギタリス葉中の有効成分の化学構造も明らかにされており,ジギトキシンdigitoxinやギトキシンgitoxinという強心配糖体が有効成分として含まれていることがわかっている。…
【生薬】より
…リンネは博物学者だが,医師で生薬研究家でもあり,二名法をつくり,植物自然分類学の基礎を開拓した。18世紀後半ウィザリングW.Withering(1741‐99)は,水腫の患者が民間療法によって軽快したことを知り,使われた20種以上混合した薬草の中からジギタリスにねらいをつけ,強力な利尿効果のあることを発見した。臨床効果が一定していなかったので,根,花,種子,葉を投与した結果,葉に薬効があり,煎剤よりも粉末が一定の効力を現すことがわかった。…
※「Withering,W.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」