アーシュク(読み)あーしゅく

世界大百科事典(旧版)内のアーシュクの言及

【キョルオウル物語】より

…17世紀アナトリアの農民反乱指導者を原型とし,〈盲人の子(キョルオウル)の復讐〉という古来の説話モティーフと融合して形成された。語りと歌の部分からなり,民族楽器サーズを演奏する吟遊詩人(アーシュク)によって伝承され,トルコ文学史上〈物語〉と称されるジャンルをなす。トルコ国境を越えてイラン,アゼルバイジャン地方でも広く伝えられている。…

【サーズ】より

… 楽器のサイズにより呼称が異なり,大型のものはディワンdivan,中型はバーラマbağlama,小型はジュラcuraと呼ぶ。おもに民謡や民俗舞踊の伴奏楽器として広く愛好され,特にアーシュクâşikとかオザンozanと呼ばれる吟遊詩人たちが叙事的歌の伴奏に使う。アゼルバイジャンでも用いる。…

【トルコ族】より

…夏営地では搾乳による乳製品の生産が行われ,そこにはしばしば大きな市(いち)が形成された。オグズ部族連合に起源をもつトルコ系遊牧民は,その始祖伝説である英雄叙事詩〈オグズ・ハーン伝説〉をはじめとする口承伝承をもち,アーシュクāşıkとよばれる吟遊詩人が活躍した。また,騎馬,弓術,レスリングなどの武術にすぐれ,遊牧生活の現実に適合した独特の暦をもっている。…

※「アーシュク」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android