強制法(読み)きょうせいほう

世界大百科事典(旧版)内の強制法の言及

【数学基礎論】より

…ゲーデルによる簡潔にして完全な証明が《選択公理と一般連続体仮説の集合論からの無矛盾性》(1940)で与えられている。 1963年,コーエンは強制法forcingという新しい手法を発見して,VL,連続体仮説や選択公理がそれぞれZFC(あるいはZF)から独立であることを示す画期的な仕事を行った。実際に,コーエンは,ZFが無矛盾ならば,(1)ωの部分集合で構成可能でない集合a,すなわち,a⊂ωでaLとなるような集合aが存在し,しかも一般連続体仮説(もちろんACも)が成り立つようなZFのモデルが存在する(ゲーデルの結果と合わせ考えれば,VLはZFに一般連続体仮説をつけ加えたものから独立)(2)選択公理は成り立つが,であるようなZFのモデルが存在する(したがって連続体仮説はZFCから独立)(3)ωのべき集合P(ω)がいかなる順序をつけても整列集合にはならないようなZFのモデルが存在する(したがって選択公理はZFから独立)ことなどを証明した。…

※「強制法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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