重庆

中日辞典 第3版の解説

重庆
Chóngqìng

[名]<地名>重慶(じゅうけい).▶中国の一級行政区の一つで,西南部に位置する.

~是长江上游shàngyóu地区经济中心/重慶は長江上流地域の経済の中心である.

◆略称の“渝”(渝(ゆ))は,隋代に嘉陵江の旧称渝水にちなんで渝州と改称されたことに由来する.

◆北京・上海・天津に次ぐ第4番目の直轄市で,1997年3月に設置された.四川省から分離する際,もとの重慶市を中心に万県市・涪陵市・黔江地区が併合された.直轄市への昇格後は,長江上流地域の経済発展の牽引車たることを期待されている.

◆大重慶市は“渝中区”“万州区”“涪陵区”など13の区,4県級市,18県,5自治県から成る.総人口のうち農村人口が約8割を占める.

◆もとの重慶市は長江と“嘉陵江”の合流地点に位置し,日中戦争時代には国民政府の臨時首都となった.夏季蒸し暑いことで知られ,「中国三大ストーブ」の一つ.

◆西南部最大の工業と商業の中心.工業は重工業を主とし,軍需工業も盛ん.自動車とオートバイを主体とした機械工業のほか,冶金(鉄鋼・アルミ),化学などが発達.慶鈴自動車集団公司や重慶鋼鉄集団有限責任公司などの大手企業がある.近年,酸性雨などの公害が深刻化している.

◆長江上流地域の水陸交通の中心.長江水運と幹線鉄道の成渝(成都—重慶)線,襄渝(襄陽—重慶)線,川黔(重慶—貴陽)線が交差する位置にある.また,成渝(成都—重慶)高速道路などもある.長江上流最大の河港である重慶港は貿易港でもある.

◆1990年代に長江沿岸開放都市に指定され,経済技術開発区やハイテク産業開発区が設置されている.

◆名所旧跡は長江三峡・巫山小三峡・白帝城・大足石刻など.

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