デジタル大辞泉 「危険」の意味・読み・例文・類語
き‐けん【危険】
1 あぶないこと。生命や身体の損害、事故・災害などが生じる可能性のあること。また、そのさま。「身に
2 悪い結果を招く可能性があること。また、そのさま。「国際的に孤立する
[類語](1)危難・危機・危地・不用心・ピンチ・苦境・窮地・窮境・窮状・難局・羽目・
経済学・統計学用語。人間の活動,生存には,不測事態による損失ないし災害はつきものである。この場合の不測事態とは,事前に確実にはその生起を予見できないような事象の生起を意味する。そのような不確実にしか予見できない事象の生起によって被る損失もしくは収益減の可能性を,危険あるいはリスクと呼ぶ。この場合,〈予測〉のよってきたるゆえんからみて,〈危険〉には,それが基本的に(1)複雑な自然のメカニズムに対する人知の限界と自然力に対する制御不可能性からくるもの(地震・集中豪雨等),(2)生体,物質間の相互作用の在り方をはじめとして,事物の因果関係については,われわれにとって科学的になお未知部分があるためにおこるもの(新薬の副作用等),(3)人間的ミス,誤操作等によっておこるもの(パイロットや整備技師のミス・オペレーションが原因の航空事故等),さらに(4)市場価格,一般大衆の反応といった,人間行動をとりまく社会的環境条件の将来動向を完全には予測しえないことからくるもの(不測の販売量低下にもとづく大規模設備投資の失敗等),等の諸タイプがある。
各状況ごとの危険の度合,大きさを評価し,異なった対象間で比較することは,具体的安全対策のとり方,安全対策レベルの決定,さらに危険に関連した基本政策の決定問題,たとえば事故の危険の大きさを考慮しながら,将来の総エネルギー供給中に原子力発電が占めるべきウェイトを決める,という種類の問題を考えるうえできわめて重要な意味をもつものである。危険の大きさを評価する際に,しばしばとられるこの意味の評価尺度は,おこりうる損失額の期待値,すなわち可能な各損失額とそれに対応した確率の大きさの積を,おこりうるすべての損失額について加え合わせたもの,である。この場合,原因となる事象の生起可能性を表す確率分布の型はあらかじめわかっているが,その分布を特定化するパラメーター(母数)の値が未知であるケースについては,この期待損失額で示される危険の大きさは,各対象ごとにただ一つの値には決まりえず,むしろその未知パラメーターの関数の形でしか示されないために,異なった対象間の危険の大きさの比較は,普通の数値の大小比較のように単純には行いえない。このようなケースの〈不確実性下の最適行動の選択〉については,このように未知パラメーターの形で示される危険の大きさについて,なんらかの形で優劣の順序づけを行う必要がある。このために,たとえばA.ワルトの統計的決定関数論におけるミニマックス原理のような,別の行動選択基準が要求されることになる。また,問題の事故の効果が,通常の経済価値では測れないような異質の複合効果を含んでいる場合には,そこでの危険の大きさを比較するためには,おこりうる経済価値喪失-費用効果と他の文化価値の喪失の間の相対ウェイトをどのようにつけるかといった,一種の価値観にかかわる問題もおこる。
執筆者:中村 貢
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
字通「危」の項目を見る。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
出典 みんなの生命保険アドバイザー保険基礎用語集について 情報
…初期は舞台用戯曲がそのまま放送されていたが,24年,初のラジオのために書かれた本格作品が放送された。それは,リチャード・ヒューズRichard Hughes作《危険Danger》であり,日本では翌年の大正14年8月13日に翻案・放送された(邦題は《炭坑の中》)。このラジオドラマは,舞台劇でも映画でも明確に現すことのできない炭坑内の暗黒,爆発や水の噴出する音などを生きた実感として描き出すことに成功しており,これによってラジオドラマは,ラジオの特性を生かしてつくりあげられる〈音の世界〉の新しい劇芸術として,その地位を確立させた。…
※「危険」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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