精選版 日本国語大辞典 「始終」の意味・読み・例文・類語
し‐じゅう【始終】
[1] 〘名〙
① 始めと終わり。
※勝鬘経義疏(611)歎仏真実功徳章「如是者、総挙二一教之始終一」
※山陽詩鈔(1833)一・癸丑歳偶作「天地無二始終一、人生有二生死一」 〔史記‐秦始皇本紀〕
※おぼろ夜(1899)〈斎藤緑雨〉「ぼつりぼつりとおもひ出すやうに始終(シジフ)を告げしに」
③ (━する) 始めから終わりまでいっしょにすること。
※足利本論語抄(16C)学而第一「慎とは朋友と知音せば始終すべきぞ」
※平家(13C前)二「しばらく宿所におき奉れとの給ひつれども、始終よかるべしともおぼえず」
※平家(13C前)一「いかに申すとも始終の事はかなふまじ」
※ゆく年(1928‐29)〈久保田万太郎〉一「わかりもしねえ相場なんぞに手を出せば始終はさうなるのがあたりめえだ」
[2] 〘副〙
① 始めから終わりまで。また、ある動作が頻繁に行なわれるさまを表わす。たえず。常に。
② 最後には。ついに。結局。
はじめ‐おわり ‥をはり【始終】
〘名〙
① 始めと終わり。もとすえ。あとさき。
② 始めから終わりまでの事情。一部始終。
※仮名草子・恨の介(1609‐17頃)上「この君の御ゆかり、はじめをはりの事どもを、いろいろ語りければ」
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