憤死（読み）フンシ

デジタル大辞泉

ふん‐し【憤死】

［名］(スル)
１ 激しい怒りのうちに死ぬこと。
「―するかと想うばかりの険相で」〈紅葉・二人女房〉
２ 野球で、ランナーが惜しいところでアウトになること。「本塁突入むなしく憤死する」
[類語]亡くなる・死する・没する・瞑めいする・逝ゆく・事切れる・身罷みまかる・先立つ・旅立つ・絶命・絶息・永眠・果てる・眠る・斃たおれる・死去する・死亡する・死没する・物故する・瞑目めいもくする・逝去せいきょする・長逝ちょうせいする・永逝えいせいする・他界する・昇天する・往生おうじょうする・落命する・急逝きゅうせいする・急死する・頓死とんしする・横死する・夭折ようせつする・夭逝ようせいする・息を引き取る・冷たくなる・敢あえなくなる・世を去る・帰らぬ人となる・不帰の客となる・死出の旅に出る・亡き数に入る・鬼籍に入る・幽明境さかいを異ことにする・黄泉こうせんの客となる・命を落とす・人死に・物化・罷まかる・くたばる・絶え入る・消え入る・はかなくなる・絶え果てる・空しくなる・仏になる・朽ち果てる・失命・夭死・臨終・ぽっくり・ころり・突然死・即死

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

ふん‐し【憤死】

〘名〙

① 憤って死ぬこと。憤慨のあまり死ぬこと。

※近世紀聞（1875‐81）〈条野有人〉初「主人の憤死(フンシ)を遂たること是咸(みな)安藤閣老の成す所為なりと」

② 野球で、ランナーが惜しいところでアウトになること。

※日本野球史（1929）〈国民新聞社運動部〉二Ａ対一早軍惜敗す「小川の遊撃ゴロ二塁に致されて憤死(フンシ)す」

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【憤死】ふんし

いきどおり死ぬ。〔輟耕録、二十五、秦蜀を論ず〕夫(そ)れ（曹）操の姦雄なるを以て、其の王、其の、ほ必ず天子の命を待つ。（曹）丕のを以てするも、亦必ず獻の禪(ゆづ)りを待てり。

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出典　平凡社「普及版 字通」