デジタル大辞泉
「珈琲」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
コーヒー【珈琲】
〘名〙 (koffie coffee)
①
芳香、苦味の強い焦げ茶色の飲料。
カフェインを含むため覚醒作用のある嗜好品。
※輿地誌略(1826)二「常に哥喜
(コーヒー)及
泉水を好み用ゆ」
② ①のもとになるもの。最近ではインスタントコーヒーの粉もさすが、本来は、コーヒーノキの種子(
コーヒー豆)を炒
(い)って粉に挽
(ひ)いたものをいう。この粉を煮だすか
蒸気を通して①を作る。〔舶来語便覧(1912)〕
※中外新聞‐慶応四年(1868)五月三一日「茶、コッヒー等は商売少く値段高下無し」
※東京日日新聞‐明治一五年(1882)二月二二日「兼て小笠原島へ
試植せられし珈琲は」
[語誌](1)近世後期に蘭学書にしばしば見えるように、オランダ語 koffie に由来する。
語源は
アラビア語の gahwah (飲み物、酒の意)。アラビアで飲料として飲むようになったのは一三世紀頃からで、イギリスに伝わったのは一七世紀、その後フランスに伝わり、
コーヒー店が生まれた。
日本のコーヒー店は、明治一九年(
一八八六)にできた東京日本橋の「洗愁亭」、同二一年の東京上野の「
可否茶館」が早い。明治四〇年代になるとコーヒー店は一般に「
カフェー」とも呼ばれた。
(2)現在使われている漢字
表記の「珈琲」は文久二年(
一八六二)の「英和対訳袖珍辞書」に見えるが、明治三〇年代末頃から徐々に定着し始め、
以後この表記が使われるようになった。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
出典 講談社飲み物がわかる辞典について 情報