疼く(読み)ウズク

デジタル大辞泉 「疼く」の意味・読み・例文・類語

うず・く〔うづく〕【×疼く】

[動カ五(四)]
傷口などが脈打つように痛む。ずきずき痛む。「虫歯が―・く」「古傷が―・く」
心に強い痛みを感じる。「恋人の身を案じて胸が―・く」
[補説]「うずうず」からの連想で、気が逸る気負う血が騒ぐといった意味で使う誤用もみられる。
痛む[用法]
[類語]痛むずきずきするしくしくするちくちくするひりひりするひりつくしみる差し込む痛める痛いきりきりずきんずきんがんがんぴりぴりちくり

ひひ・く【×疼く】

[動カ四]ひりひりと痛む。
垣下に植ゑしはじかみ口―・く」〈・中・歌謡

ひびら・く【×疼く】

[動カ四]ひりひり痛む。ずきずきする。
「切り焼くが如くうづき―・き」〈発心集

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「疼く」の意味・読み・例文・類語

うず・くうづく【疼】

  1. 〘 自動詞 カ行五(四) 〙
  2. ずきずき痛む。
    1. [初出の実例]「その盗人のよみ侍りける、はさまれて足はうづきの郭公(ほととぎす)なきはをれどもとふ人もなし」(出典古今著聞集(1254)一二)
  3. ある感情に刺激されて、心が落ち着かない。うずうずする。
    1. [初出の実例]「此程はけしからぬくるわのさびしさ、女郎様立(たち)がうづいてござる内」(出典:浮世草子御前義経記(1700)八)

ひひ・く【疼】

  1. 〘 自動詞 カ行四段活用 〙 ひりひりする。ひりひりと痛む。
    1. [初出の実例]「みつみつし 久米の子らが 垣下に 植ゑし椒(はじかみ) 口比比久(ヒヒク) 我は忘れじ 撃ちてし止まむ」(出典:古事記(712)中・歌謡)

ひびら・く【疼】

  1. 〘 自動詞 カ行四段活用 〙ひいらぐ
    1. [初出の実例]「切り焼くが如くうづき、ひびらき、身もほとをりて、堪へ忍ぶべくもあらねば」(出典:発心集(1216頃か)四)

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